6月最後の日曜日、思い立って美術館巡り。
東京駅に来るのは10年ぶりぐらいか。丸の内側の地下にあったC62の動輪が無くなっていたので驚いたが、一番南側の有楽町側に移っていました。
赤レンガ駅舎のひさしの支えのデコレーション。
戦争で被害を受けた東京駅は2階建ての建物として応急的に復旧。そして10年ほど前、元の3階建てに戻すべく大改修を受けました。
丸の内は私が勤務していた街。合計3回勤務し、最後は10年前に丸ビルの30数階のフロアにいました、そしてあの震災。
東京駅のステーションギャラリー、ここも10年ぶり。
この日の目的はコノギャラリーで開催されていた福富太郎のコレクションを見ること。
この日が最終日だと直前に気づき、大慌てで出かけました。
鏑木清方を軸にした福富氏の日本画を中心とした興味深いコレクションでした。監修したのが娘の出身校の美術史の先生で、娘も授業を取っていたそうです。
オリジナルの赤レンガを上手く生かした館内。
階段室に据え付けられたアールヌーボー風の照明器具。オリジナルのものなのかはわからず。
辰野金吾の手による建物は重要文化財です。
レンガにそのまま残る黒焦げの木材。
レンガの表面は漆喰かコンクリートで覆われていたため焼けていないのだと思われます。
赤レンガ駅舎の窓から見る丸の内ビルディング。東日本大震災の時はここから二時間かけて新宿まで歩きました。
東京駅を後にして、銀座へ。
懐かしい三州屋の看板を見つけました。日曜日なので休みでしたが、鍜治橋の職場にいたころは時々来ました。魚が美味しい店です。
東京駅から銀座まで歩いてみましたが、京橋の富士屋ホテルが取り壊され駐車場になっていたのには驚きました、その隣にあった私が勤務していた会社があったビルも殆どテナントが入っていないようでしたし、再開発の予定があるのかもしれません。
銀座の・・今でも日産ギャラリーという名前なのでしょうか。フォーミュラEの車体は割と展示が多いように思います。
相変わらずセンスの良い和光のウィンドディスプレー。
この日二番目の目的、セイコーミュージアム。
以前から行ってみたいと思っていたのですが、なかなか機会がなく、今日になってしまいました。
関東大震災の被災で溶けて固まってしまった、修理待ちの懐中時計。
全て新品に交換して返したのだとか。
セイコーの製品だけでなく、和時計をはじめ歴史的な貴重なコレクションを見ることが出来ます。
新しい時代の時計の展示フロアー。
展示内容に合わせて内装も変えているのはすごいです。
SEIKOという企業のセンスの良さ、品質の高さを思い知らされる展示です。
ちょっと用事があって東急プラザに寄りました。
ここは以前東芝ビルがあったところ。向かいのソニービルの跡地は未だに公園のまま。この先どうなってしまうのでしょう。
ソニービルの跡地の向こうのエルメスのビルの上の・・・
そして最後の目的地は六本木。
フジフイルムスクエアで開催されている北井一夫の写真展です。
『村へ』は廃刊になってしまった朝日カメラに連載された作品で、私は高校生の頃、あまりにも人に近いカメラアングルに圧倒され、違和感すら感じました。
今回の展示はその朝日カメラ出稿用のオリジナルプリント。
雑誌用のプリントなので版は小さいのですが、50年前のプリントにもかかわらず非常に美しく、まさかこのような貴重なプリントを見ることが出来るとは思っていなかったので、大変感激しました。
実は北井さんとは大学生の頃に船橋のギャラリーで言葉を交わしたことがあります。
当時北井さんは船橋の市民写真クラブの顧問のようなことをされており、その団体の作品展が行なわれていた東武百貨店のギャラリーを訪れた時に話をしました。
ほんの一言二言、何を話したのかも忘れてしまいましたが、懐かしい思い出です。