カツオ36歳、ワカメ34歳、タラオ28歳、イクラ26歳。
今話題のOTONA GLICO(大人グリコ)の広告。
と言っても新製品と言うわけではなく、大人向けにイメージ一新ということのようだが、
アニメ『サザエさん』の子供達のその後という妙に郷愁をそそる設定に、ぐっと引き込まれる。
設定は磯野家で行われる法事。
亡くなったのは誰か、はっきりしない設定だが、来客数の多さから言って亡くなったのは当主の波平、久しぶり感が強いことから三回忌といったところか。
イクラがカウンタック・ムルシエラゴに乗ってきている。
バットとグローブを担いで昔のままに外から帰ってきたカツオが、
「おい、スーパーカー、駐禁とられてるぞ」
「あれ、イクラちゃんの!?」と驚くタラオ。
ワカメは『大人になったんだ・・・』と心の中で驚く。
あまり会わなくなった兄弟・従兄弟だが、どうやらカツオはイクラがカウンタックに乗っているのを知っていた様子。
イクラは元々波平の甥ノリスケの子供だが、タラオは両親(フグタマスオ、フグタサザエ)と共に磯野家を出ており、ワカメも結婚して磯野家とは別居、カツオだけが磯野家に残っているという設定だろう。
外には出ても実家、慕う親戚の磯野家にはみんな頻繁に出入りする。互いに横のつながりは薄くなる中、車輪のハブの様に磯野家に残るカツオの元にはみんなの情報が集中している。
とまあ、どうでも良いことを想像しながらCMを見ている。
雑誌の広告だったか、
「お兄ちゃんはいつまでこの家にいるの」
「ずっとさ、この家は俺の家だからな」
という台詞にも胸を打たれる。
このCMを企画した人は天才。